来たる5月12日(日)蓮如上人並びに御歴代年回法要を修行いたします。

蓮如上人は中世の動乱期に近畿・北陸を中心とする各所にお念仏のご縁を結ばれ、本願寺教団の基礎を築かれました。

播州の真宗も、上人のご意向を反映して、ご晩年に組織されました。その中心として、英賀に本徳寺が創建された事はご存知のことと思います。上人は正信偈・和讃の読誦、御文章による平易なお念仏の領解など、本願寺の基礎的な教学を確立されました。

法要には、上人のご遺徳を顕彰し、ご偉業を偲ぶため、本願寺門徒の皆様挙って本徳寺に集われますようご案内申し上げます。

この頃には玄門脇の大栴檀が満開で、境内に仏法の香りが溢れます。是非ご参加下さい。

 

5/12(日) 蓮如上人並びに御歴代年回法要・日程

AM7:00   晨朝勤行(本堂)  引き続き法話(蓮如堂)

AM10:00 日中勤行(本堂)  引き続き説経(蓮如堂)

PM1:00   説教

PM2:00  逮夜勤行(本堂)  引き続き説経(蓮如堂)

導師 /本徳寺 大谷昭仁師
説教 /西光寺 多田満之師  講題「今を生きる」

 

 

本徳寺は、蓮如上人のごに意向よって、今から五百年前、本願寺勢力の西の拠点として建立されました。

15世紀、西日本は仏光寺系の真宗寺院が勢力を伸ばし、時宗のお念仏も盛んで、本願寺の教圏は近畿から東に限られていました。

かし、蓮如上人の御晩年には、仏光寺の経豪が多数の系列寺院を引き連れて本願寺寄属し、安芸の仏護寺(広島別院)も編入されるに及んで、一挙に西日本における本願寺の教圏が拡大されました。

そのため、本願寺の拠点の必要性が高まり、如上人の命により御堂衆上人の分身として代行権を持った役職)の一人法専坊空善が英賀に下り本徳寺をこの地に誕生させたのです。

上人は、中世という迷妄とらわれた時代、「たすけたまへとたのむ一念」という独特の表現によって、民衆の一人一人に往生浄土を目指す自立した個人を自覚させ、社会的下類・悪党とされた呪縛を見事に解き放されました。

その教えは、爾来本願寺の伝統教学の基幹を担い今に伝えられています。

朝夕の勤行に正信偈・和讃をすすめられ、多くの門徒・同行に親しみやすく、かつわかりやすく、親鸞聖人のご法義を伝えられたご業績は他に類をみません。

蓮師亡き後、実如上人に託された中世本願寺教団にとって播州英賀本徳寺の存在は戦略的にきわめて重要でありました。

そのため、1515年の英賀御堂完成に伴い、本徳寺に孫の実円師が入寺され、石山本山と強い連繋を持ちながら西日本の本願寺の拠点としての役割を担いました。

近年、蓮如上人由緒の中宗堂が見事に修復され、かっての播州真宗の拠点寺院が再興されました。

このご法要では、このお堂で、播州の本願寺門信徒の皆様が挙って聴聞いただき、上人のご遺徳を顕彰し、ご偉業を偲ばせて載きたく思います。