蓮如上人年忌法要
本徳寺は、蓮如上人のごに意向よって、今から五百年前、本願寺勢力の西の拠点として建立されました。十五世紀、西日本は仏光寺系の真宗寺院が勢力を伸ばし、時宗のお念仏も盛んで、本願寺の教圏は近畿から東に限られていました。しかし、蓮如上人の御晩年には、仏光寺の経豪が多数の系列寺院を引き連れて本願寺に寄属し、安芸の仏護寺(広島別院)も編入されるに及んで、一挙に西日本における本願寺の教圏が拡大されました。そのため、本願寺の拠点の必要性が高まり、蓮如上人の命により御堂衆(上人の分身として代行権を持った役職)の一人法専坊空善が英賀に下り本徳寺をこの地に誕生せたのです。
上人は、中世という迷妄にとらわれた時代に、「たすけたまへとたのむ一念」という独特の表現によって、民衆の一人一人に往生浄土を目指す自立した個人を自覚させ、社会的に下類・悪党とされた呪縛を見事に解き放されました。その教えは、爾来本願寺の伝統教学の基幹を担い今に伝られています。朝夕の勤行に正信偈・和讃をすすめられ、多くの門徒・同行に親しみやすく、かつわかりやすく、親鸞聖人のご法義を伝えられたご業績は他に類をみません。
蓮師亡き後、実如上人に託された中世本願寺教団にとって播州英賀本徳寺の存在は戦略的にきわめて重要でありました。そのため、1515年の英賀御堂完成に伴い、本徳寺に孫の実円師が入寺され、石山本山と強い連繋を持ちながら西日本の本願寺の拠点としての役割を担いました。近年、蓮如上人由緒の中宗堂が事に修復され、かっての播州真宗の拠点寺院が再興されました。蓮如上人法要では、このお堂で、播州の本願寺門信徒の皆様が挙って聴聞いただき、上人の遺徳を顕彰し、ご偉業を偲ばせて載きたく思います。
お知らせ
2023 永代経法要
2023年3月30日 行事
亀山御坊永代経法要のご案内 (4/15・4/16) 本徳寺では毎年4月に、永代経法要が勤められます。「永代経」という名のお経が別にあるわけではありません。仏の願いに目覚めた人が尊いみ教と仏のお徳を子々孫々に伝えるために勤 …
2023 御正忌報恩講
2023年1月2日 行事
御正忌報恩講ご案内 拝啓 慈光照護の下 皆様にはいよいよご清祥のこととお慶び申し上げます。コロナをはじめ地政学的危機、エネルギー・環境問題・経済不況と世界は危機に直面しております。このような時にこそ、お念仏を拠り所にして新年も生き抜きたく思います。
亀山本徳寺で行われた様々な催しの樣子をご覧いただけます。
蝋燭能、音楽祭、映画ロケ、モダンダンス、書道展など、本徳寺ならではの空間を生かし多岐にわたる表現の場を提供しております。