姫路市連合仏教会は戦後間もない1950年に設立されました。夜間大空襲を経験した姫路が焦土からの復興を始めた頃です。ちょうどその頃、親日派のインドのネール首相から仏教国日本に平和のシンボルとなるように仏舎利(釈尊の遺灰)が送られてきました。これを機会に、名古山に仏舎利塔の建設が計画され、各所に仏舎利塔建設奉讃会の結成が起こり、全市民上げての戦後復興の一大事業となりました。なかでも、姫路市連合仏教会は市中寺院総出で二ヶ月間托鉢を実施して建設基金を集めたことは今でも語り継がれています。
その甲斐あってか、釈尊誕生にちなみ1960年4月8日に仏舎利の奉納が連合仏教会によってなされ、名古山花まつりが盛大に執り行われました。これ以来、姫路市連合仏教会は、釈尊の三大供養である、仏生会と成道会、そして涅槃会を名古山舎利殿において、毎年欠かさず、厳修していることはご存じのことと思います。
姫路市名古山仏舎利塔
当初、市中寺院で結成された姫路市連合仏教会は、その後、姫路市の拡大と共に地域の仏教会が参加して、現在8つの地区仏教会に拡大され、21の宗派、寺院数246ケ寺を擁するようになりました。これらの仏教各派はいずれも、大徳釈尊の教えに基づき、その後の大乗仏教の興隆の中で、それぞれ独自の発展を遂げて来た歴史的成果です。
仏教会会長 大谷昭仁