亀山御坊永代経法要のご案内 (4/15・4/16)

本徳寺では毎年4月に、永代経法要が勤められます。「永代経」という名のお経が別にあるわけではありません。仏の願いに目覚めた人が尊いみ教と仏のお徳を子々孫々に伝えるために勤める法要です。
死別を縁に人の命のありようと行く末を仏の願いの中に見出した人が、故人に代わって布施行をつくし、仏徳賛嘆の行に自参して故人との関係を成就させる浄土真宗独特の営みです。さらに、この行事を通してより深く仏法を聞く機会に出会うことが肝心です。

礼讃文にこうあります。「人身受け難し、今既に受く。仏法聞きがたし、今已に聞く。この見今生に向かって度せずんば、さらにいずれの生に向かってか、この身を度せん」。人に生まれることはまれなる縁であり、仏法を聞き仏になることはさらに難しいことです。「棚からぼた餅」ですら口を開けなければ餅は口には入りません。仏法を聞くことも同様です。このように永代経法要はわが子わが孫は勿論、一人でも多く方々に気付いてほしい、という仏縁のあった先達の永代の思いに支えられているのです。

下記の通り永代経法要を修行いたしますので謹んでご案内申し上げます。

 

※永代経法要の午前中行事再開
・コロナの沈静化に伴い、今まで縮小していた午前中の 諸行事が復活します。
・おときの昼食(五百円)をご用意します。
 なくなり次第終了ですのでご入り用の方は寺務所又は本堂寄進所にお尋ねください。

 

日程  4/15(土)・4/16(日)

AM7:00~

晨朝勤行(本堂) 法話(蓮如堂)

AM10:00~

門徒勤行(蓮如堂) お説教(蓮如堂)

昼食

昼食(庫裏)

PM1:00~

永代経勤行(本堂) お説教(蓮如堂)

導師 /本徳寺住職 ・大谷昭仁師
布教 /真光寺住職 ・楠木光雲師

 

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四月は境内の桜が満開です。桜の時期になると若かりし時の苦い思い出が去来します。当時、仲間と桜を魚に酒宴に興じていた時、いつもお参りになる老いた門徒が「あんたら、桜がなぜ綺麗か分かる?」と問いかけてきました。虚を突かれ、返す言葉もなく沈黙していると、彼女はこう言うのです。「桜は精一杯努力して美くしいはなを咲かせて人を喜ばす。そして、その成果を一瞬のうちに散らせて平然としている。その姿が美しいのだ」と。桜にはそんな意思などないが、それを愛でる我々はいろいろな意味を気付かせてくれるのだと初めて知った。おそらく彼女は咲き誇り散っていく姿に自身の命の真意を感じ取ったのだろう。

一生には多くの出会いがあります。しかも、別れのない出会いは一つもありません。親子も夫婦も兄弟も知友も必ず別れをもって終わります。しかし、そこからより深い命の営みに遇うことが大切なのです。「さよなら」とは仏縁です。私が仏願を拠り所にした新しい自分に巡り逢うことです。このような命の依って来たる由縁と行く末を自覚した自立的な生き方を菩提の道といいます。

永代経法要の営みは、この真実を一人でも多く方々たちに気付いてほしい、という往生した先達の永代の思いに出会うことです。下記の通り永代経法要を修行いたしますので謹んでご案内申し上げます。