御正忌報恩講ご案内

本徳寺内道場ご安置のお木像/期間中拝観

 

拝啓 慈光照護の下 皆様にはいよいよご清祥のこととお慶び申し上げます。コロナをはじめ地政学的危機、エネルギー・環境問題・経済不況と世界は危機に直面しております。このような時にこそ、お念仏を拠り所にして新年も生き抜きたく思います。

思えば、娑婆に生息する私たちは、多くのものに囲まれ、多様な生き方を享受しながら、その豊かさを実感できません。批判や言い訳は得意ですが、己を支えている人やものの存在に気付くことは希です。生きていくために多くの知識をもちながら、肝心の己が何ものであるかを知りません。目先の損得には敏感ですが、事の真偽には疎いようです。過剰な人生観「如何に生きるか」はあっても、たった一つの死生観「如何に死ぬか」をもてないのは悲惨です。喜びや悲しみをかかえても、それを他者と共有することができない空しさ。こんな閉塞社会で、人はとまどい、孤立し、不安を抱き、最後の一息まで右往左往して骨になっていきます。人と自然が分離され、己と他者とが分断され、生きることと死ぬことが乖離したこの時代に、生死出離の一大事を親鸞聖人の生き方から学ぶことは何よりも大切なことです。

来る1月13日より15日まで親鸞聖人の報恩講を厳修いたします。人の一生は娑婆での修行。娑婆の迷いから浄土のさとりへ、仏様の智慧の世界から命の本性を見抜かれた親鸞聖人のご威徳を報恩講で偲ばせて頂きます。

この度の報恩講では、13日~15日の3日間に限らせていただき、例年の奥書院で抹茶の接待並びに寳物展示が中止となります。13日のコーラス讃歌は2年ぶりに再開致します。15日には例年通り午後2時から報恩講式が勤まります。本願寺と同様に親鸞聖人の後一生を偲ぶ式文・嘆徳文の拝読が伝統作法に則って修業されます。聖人の娑婆での生き様を聴聞されます様ご案内申し上げます。万難を排してお参り下さい。

 

 

日程

  13日(金) 14日(土) 15日(日)

7:30

 

日没礼讃
於 本堂

法話
於 蓮如堂

初夜礼讃
於 本堂

法話
於 蓮如堂

13:00~

説教一座
於 本堂
説教一座
於 蓮如堂
説教一座
於 蓮如堂

14:00~

新制御本典作法
於 本堂
奉讃大師作法
於 本堂
報恩講作法
於 本堂

15:00~

説教一座
於 蓮如堂
説教一座
於 蓮如堂
説教一座
於 蓮如堂

新制御本典作法/真文会会員
奉讃大師作法・導師/本徳寺住職・大谷昭仁
報恩講作法・導師/広教寺住職・大谷照裕
布教使/龍野・西信寺 山口紫紀